【プロの結論】「内窓」か「フィルム」か、それとも「両方」か。岩手の冬に正解はひとつではありません。

はじめに:魔法の杖はないけれど、最適な「組み合わせ」はあります


※AIが生成したイメージ画像です

 はじめまして。岩手県で窓ガラスフィルムの施工を行っているiwate-film.comの「窓フィルムからっこ」です。

 窓のリフォームを検討し始めたお客様から、よくこんな質問をいただきます。

「結局、内窓(二重サッシ)をつけるのと、断熱フィルムを貼るの、どっちがいいんですか?」

この質問に対する私の答えは、いつも決まっています。

「お客様の家の状況と、一番解決したい悩みによります。どちらにも一長一短があり、唯一の正解とすれば両方ともってことになるからです」

 インターネット上には「内窓が最強」「フィルムで十分」といった極端な情報が溢れています。しかし、ここ岩手のような厳しい気候条件下では、教科書通りのメリット・デメリットだけでは判断できません。

今回は、現場を数多く見てきた職人の視点から、「内窓」と「フィルム」、それぞれの得意・不得意を物理的に解説し、最終的にあなたがどの選択肢(あるいは組み合わせ)を選ぶべきか、判断基準をお伝えします。


1. 「内窓(二重サッシ)」の真実:断熱は最強だが、雪国のリスクも

 まず、断熱性能(保温力)だけで順位をつけるなら、間違いなく「内窓(二重サッシ)」が最強です。 今ある窓の内側にもう一つ窓をつけて「空気の層」を作る。これに勝る断熱方法はありません。

しかし、岩手の冬において「内窓をつければ全て解決」かというと、実はそうとも言い切れない「雪国特有のリスク」があります。

※ガラスの割れは私が撮影した本物ですが、周囲をAIに加工してもらったイメージ画像です。

放置すると危険?「外窓が凍って開かない」問題

 内窓をつけると、室内はポカポカになります。しかし、その分、既存の「外窓」と「内窓」の間の空間(空気層)は、外気と同じくらい冷え込みます。

雪の吹き込み: 吹雪の日、外窓のレールや網戸の隙間に細かい雪が入り込みます。
解けて、また凍る: 日中、わずかな日差しで雪が解けて水になりますが、夜間の氷点下でその水がカチコチに凍りつきます。
破損事故: 翌朝、換気をしようと窓を開けようとしても、氷で固まって動きません。
「えいっ!」と無理に力を入れると、ハンドルが壊れたり、最悪の場合はガラスが圧力で割れてしまうことがあります。

また、内窓のおかげで室内側のガラスは結露しませんが、外側のガラス(元の窓)は強烈に結露し、そのまま凍結してしまう現象もよく起きます。

「暖かくはなったけど、外窓の掃除やメンテナンスが大変になった」という声があるのは、このためです。


2. 「窓ガラスフィルム」の真実:手軽で多機能だが、保温には限界も

 では、フィルムはどうでしょうか。 施工も早く、コストも内窓より抑えられるため人気ですが、こちらも万能ではありません。

※画像はAI生成のイメージです

正直に言います。「熱伝導」は止まりません

「貼るだけで冬もポカポカ」という広告を見かけますが、物理的な事実として、薄いフィルム一枚で「熱伝導(ガラスの冷たさ)」を劇的に変えることは困難です。 ガラス自体が外気で冷やされることは防げないため、内窓のような圧倒的な保温効果を期待すると、岩手の冬では「思ったほどではない」と感じてしまうでしょう。

フィルムの真骨頂は「Low-E(反射)」と「遮熱・安全

しかし、フィルムには内窓にはない独自の強みがあります。

  1. Low-E(低放射)効果: 断熱タイプのフィルム(Low-Eフィルム)は、室内の暖房熱を「鏡」のように反射して中に戻す効果があります。魔法瓶のような仕組みで、保温性を補助します。
  2. 夏の遮熱とUVカット: 内窓をつけても、夏の日差し(ジリジリ感)は入ってきます。フィルムなら、夏の暑さを大幅にカットし、家具の日焼けも99%防げます。
  3. 災害時の安全性: 地震や台風でガラスが割れても、フィルムが貼ってあれば飛び散りません。これは内窓(ガラス)を増やしただけでは得られない安全機能です。

3. 第三の選択肢:究極を目指す「内窓 + フィルム」

 ここまで読んで、「じゃあ結局どうすればいいの?」と思われたかもしれません。 実は、予算が許すのであれば、両方のいいとこ取りをする「ハイブリッド施工」こそが、岩手の住宅における到達点(ゴール)と言えます。

※画像はAI生成によるイメージです。

「内窓」で保温し、「外窓フィルム」で補強する

例えば、こんな組み合わせです。

室内側: 「内窓」を設置して、圧倒的な断熱性能を確保する。
外窓側: 「Low-Eフィルム」を貼る。

こうすることで、内窓の弱点だった「外窓の結露・凍結」を緩和しつつ、フィルムの遮熱効果で「夏の暑さ」も防ぎ、さらに「防犯・防災性能」もプラスされます。

まさに、断熱・遮熱・防犯・結露対策のすべてを網羅する完全装備です。


4. あなたの正解はどれ? 状況別・選び方ガイド

 最終的な正解は一つではありません。お客様のライフスタイルや環境に合わせて選んでください。

※画像はAI生成によるイメージです

  • パターンA:「とにかく寒さをなんとかしたい」方
おすすめ:内窓(二重サッシ)
 今の窓の寒さが耐えられない、暖房費を半分にしたいなら、まずは内窓です。ただし、外窓の凍結リスクについては事前に理解し、こまめなメンテナンスが必要です。

  • パターンB:「結露の水垂れと、夏の暑さが悩み」の方

おすすめ:遮熱・断熱(Low-E)フィルム
 「内窓をつけるほどではない」「部屋が狭くなるのは嫌」「窓を開けるのに2回鍵を開けるのは面倒」という方はフィルムが最適です。
結露はゼロにはなりませんが、ビショビショ垂れるのを防ぎ、夏のジリジリとした暑さは劇的に解消されます。

  • パターンC:「窓の凍結が怖い」「雪の吹き込みが激しい」場所

おすすめ:断熱フィルムのみ(内窓は避ける)
 北側の窓や、風雪が直撃する窓に内窓をつけると、間に雪が溜まって凍結トラブルが起きやすくなります。こういった場所は、あえて内窓を避け、フィルムでガラスを強化・断熱補強する方が安全なケースもあります。

  • パターンD:「予算はあるから、完璧な窓にしたい」方

おすすめ:内窓 + 外窓にLow-Eフィルム
 これが最強です。冬の断熱、夏の遮熱、防犯、防災。すべての安心を手に入れたいなら、この組み合わせをご検討ください。


まとめ:大切なのは「診断」です

 窓のリフォームは、病院の診察と同じです。 「お腹が痛い」という患者さんに、全員同じ薬を出さないように、窓の悩みも「方角」「サッシの種類」「周りの環境」によって処方箋は変わります。

※画像はAI生成によるイメージです


フィルム屋だからといって、無理にフィルムだけを勧めることはありません。

「ここは寒すぎるから内窓の方がいいですね」「ここは雪が吹き込むから、内窓よりフィルムの方がトラブルが少ないですよ」といった、物理と経験に基づいた正直なアドバイスをさせていただきます。

もし、ご自宅の窓にとって「何が正解なのか」迷われているなら、ぜひ一度ご相談ください。 選択肢の中から、あなたの暮らしにベストな答えを一緒に見つけましょう。


【岩手県内の施工実績・相談事例はこちら】

 実際にどのようなお悩みで、どの解決策(フィルム単体、ハイブリッドなど)が選ばれているのか。市町村別の事例で公開しています。

※画像は実際の施工中で事業主です


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